キリマンジャロのアホ


序章:日常に不足したもの

本編:キリマンジャロのアホ
後記:登頂したい人たちに    

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2000.09.21
それぞれのKilli・・・

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御隠居は慎重な方だ。
決してオチャラケた行動はされない。
そして、チーム内で最も登山経験が豊富な方だ。
日本の300名山を制覇された今、世界の山々に挑戦されている。
既に意識は次の目標に向かわれていることだろう。

ドーネンはパワフルな男だ。
難易度の高い登山も可能な彼には、キボ峰よりもマウエンジ峰に登りたかったのだろう。
次はまた雪のある山を欲しているに違いない。
しかし、初の海外旅行がこのキリマンジャロ登山なのだから、これからどのようなアウトドアの方向に向かわれるのか、大変楽しみだ。

フクちゃんは気さくに話ができる女性だ。
マラソン・スキー・スノボ・テニス・太極拳と「スポーツなら何でもOK!」(かどうかは知らないが)
日本に帰ったら、日焼けした顔で紳士服売り場に立っていると思うと、ちょっと笑えてしまう。(失礼!)
私も、日本に帰ったら走る運動をトレーニングに加えることにしよう。

アリは仕事でこの旅をガイドしてくれた訳だが、彼は高所順応に関して驚異的な能力の
持ち主なのだろう。
何せ、8,000mでのビバークを経験しているのだからレベルが違う。
今回、こんな男がいてくれて助かった。
来年のキリマンジャロ・登山ツアー参加者は激増するだろうから、この道は彼の散歩道になるかもしれない。 

神様は豪快な男だ。
今回の登山では少々体調がすぐれなかったようではあるが、この旅のムードメーカーを務めた彼とは、またいずれ別の冒険ができることと考えている。
そのときまでに、私はアイゼンでの歩行を習得する必要がある。
「神様!次の計画を待ってるゼイ。」

さて、私は強烈な日焼けで顔の皮が痛い。
既に、疫病患者のようにボロボロと皮がめくれている。(らしい。・・・どこにも鏡がない)
今日は元気ではあるが、昨日の苦しみは一生涯忘れることはできないだろう。
ただ、もう一度だけ、山の冒険をしてみても良いかなと考えている。
このキリマンジャロに戻ってくるとしたならば、キボ・ハットまではマウンテンバイクで登ってみたい。
下山は究極のダウンヒルが待っている。