キリマンジャロのアホ |
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2000.09.18 ホロンボハットの夜はふけて Part3(フリージング) |
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寒さで目が覚めた。 まるで、高熱が出たときのようにガタガタと震えが止まらない。 現在の外気温は-1℃〜-2℃程度であろう。 冬用のシュラフで寒いはずはない。 ましてや、暖房はなくとも小屋の中だ。 カゼが悪化したのだろうか? 高所では、呼吸に影響を与える解熱剤は、高山病を悪化させるので使用できない。 抗生物質を1錠飲む。 カイロを体に貼り付ける。 暖かくならない。 正確には、カイロの温度は上がっているのだが、体が温まらない。 シュラフの性能が充分な場合、厚着をしても血行を悪くするため、逆効果だ。 睡眠中は、呼吸法を意識できない。 充分に高度順応する前に、睡眠を取ると、高山病を悪化させる。 カゼの症状に似たこの状態は、高山病の症状なのだ。 しかし、今の私が、カゼが原因の症状であるのか、高山病の症状でであるのかを判断する材料は乏しい。 心拍数は80/minほどだ。(平常時60/min以下) 可能な限り自分でコントロールするしかない。 「右手が熱い。まるで南の島で太陽の日差しを浴びているように熱い。」 呼吸法を採りながら、1人ぶつぶつとシュラフの中で自己暗示をかける。 この方法で、体温で最大0.5℃の変化を与えることが可能だ。 右手が温まったら、次は左手に集中する。 次は右足、左足、腹。 そして、心拍数を下げる自己暗示を与える。 2時間ほど集中する事で、全身に暖かさを取り戻せた。 山は、気合なのだ。 |
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