青木ヨットのクリスマスパーティーに、REBECCAで出席する。 ヨットクラブのパーティーにヨットで登場とは、大げさでカッコイイ。
真冬の海をREBECCAの係留してある海南(和歌山)から、田尻(大阪)まで向かうのだ。
しかも、REBECCAでの本格的な航海はこれが初めてだ。
また、上級者が乗船していない状況での出港もこれが始めて。
冷え込んだ早朝に準備を始め、さあいよいよ出港だ。
皆で協力してジブを交換した。
リーフの失敗があった。(システムの理解が不十分だった)
みんなが舵を握った。
寒い割には楽しそうなクルーが頼もしかった。
今夜の青木ヨットには、イルミネーションが輝いていた。
こんなヨットも登場。
異常な盛り上がりだ。
その夜は、REBECCAに宿泊。
翌朝。田尻漁港では朝市が始まっていた。
出港の準備が整った。
予報では、風は北西7m、波高0.5〜1.5mとの事。
しかし、どう見てもそんな甘い海には見えない。
風速は16〜17mありそうに見える。
出ると判断したからには、全員を安全に帰港させる事がスキッパーの役目だ。
この海況と今日クルーのスキルでは、ジブセールの交換は危険と判断した。
今日はストームのみを使用し、メインのリーフで調整する事にした。
リーフのシステムは、昨夜のうちに点検しなおしておいたのだ。
出港の時、青木ヨットの吉村教官が駆け寄ってきてくれた。
防波堤の外に見える海は、カヤックでもヨットでも、これまで経験したことの無い荒れた海。
白い波が舞っている。
それでも、この程度ならば理論的には問題ないはずだ。
その為の装備はしているし、天気図も確認している。
セイフティラインを装着し、慎重にセールを揚げる。
時折3mの波がスプレーを撒き散らすが、強いアビーム(横風)を受けながらREBECCAは快調に進む。
難所の加太瀬戸も大型船を避けながら問題なく通過した。
風はアビーム(横風)、スターボードタック(右舷からの風)。 マストを支えるリギン(ワイヤー)は、右舷側にテンションが増加し、左側が緩む。 しかし、今回は元々のリギンのテンションが不足していたようだ。 まず、ポート側(左舷側)のスプレッダーが脱落した。 このまま、反対側から風を受けると、最悪の場合マストが折れる事が考えられる。 舵を正確に操作し、風を反対側に入れないように走る必要がある。 難所の加太瀬戸を過ぎ、海南へ進路をとるには、真後ろからの風になる。 この状態では、それは危険な行為だ。
1/3の行程を残し、やむなくメインセールを下ろす。
エンジンを使って帰ることを判断した。
追い風、追い波でサーフィンを楽しみながら、海南に到着だ。
頻繁にスプレーを浴びる |
ジェットコースターの乗り放題 |
たくさんの大型船接近 |
無事通過 |
風裏は穏やかだ |
海図を確認 |
スプレッダ破損 |
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今回、基本的なシステムに問題が発生したことは、艇のオーナーとして最低の事だと反省する。
良かった点もある。
常に臨機応変に対応ができたことだ。
特筆すべきは、ヨットスクールのコースを4回受けたに過ぎない人間が、海図を見て航海計画を立案し、危険か安全かを判断し、トラブルの対処もできていることだ。
青木ヨットスクール
のプログラムが、どれほ現実的なものであるかを理解していただけることと思う。
新しい冒険を与えてくれた、青木先生・講師の皆様と今回のクルーに感謝したい。
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